「紅茶を飲むとダイエットになる」とは聞いたことがあるでしょうか。
美味しくて毎日のんでいる紅茶に、そんな副次効果があるとすれば嬉しいことですね。
今回は、紅茶の飲用とダイエットとの関係について掘り下げて解説してみたいと思います。
紅茶をのむとダイエットになる理由
まずは、紅茶でダイエット効果をもたらすと言われている理由から。
1・食事の脂肪吸収を阻害する
紅茶ポリフェノールのひとつテアフラビンには、膵臓に含まれる消化酵素のひとつリパーゼのはたらきを阻害する作用があります。酵素リパーゼのはたらきとは、脂肪を分解して吸収を促すというもの。
なので食後や食事とともに紅茶を飲んでおくことで、その食事の脂肪吸収を減らすことができるという訳です。黒〇龍茶みたいですね。
この阻害効果については同じチャノキから作られる緑茶・烏龍茶などにもありますが、紅茶がもっとも高いのだそうです。
2・急な血糖値上昇をおさえる
食事により糖質を摂取すると、血糖値が上昇します。これを下げるためにインスリンというホルモンの分泌が起こります。
血糖値はゆるやかに上がれば問題ないのですが、急激に上がるとインスリンの過剰分泌が引き起こされる。このインスリンには血中の糖分を脂肪にかえて蓄積するはたらきがある為、食事のたびに急な血糖値上昇があると肥満体になりやすいという訳ですね。太りやすいだけでなく、糖化による老化の問題なども心配なところです。
ここで、いれたての紅茶から摂取できるポリフェノールには血糖値の急上昇を抑えるという効果が認められています。食後または食事中に紅茶を飲むと、血糖値上昇がゆるやかになるという訳です。
3・カフェインが蓄積した脂肪を分解する
一杯の紅茶には、一杯のコーヒーの半分ほどのカフェインが含まれます。
カフェインのもつ覚醒効果は非常に有名ですが、ダイエットの世界では「安静時の代謝量を高める」効果をもつ成分として認知されていることはご存知でしょうか。
たとえば1989年に行われたロンドン大学キングス・カレッジの実験(1)では、カフェイン100mgを摂取しただけで安静時代謝率が3~4%増加したという結果があります。
さらにこれを2時間ごとに6回繰り返すと、エネルギー消費量が8~11%増加したとのこと。
さらに1995年のローザンヌ大学(スイス)の研究(2)で、痩せた女性・肥満の女性がそれぞれカフェイン摂取でどのくらい脂肪を減少できるかを調べた実験がありましたが、ここでは両方のグループとも特に運動はせずに10〜29%の体脂肪が減ったという驚きの結果がでました。
毎日多量のカフェインを摂りつづける、というのは少々現実的ではありません。
がしかし、頻繁にカフェインを摂取することによって運動しなくても消費されるカロリー量を高められるというのは、ダイエットの観点から見ると素晴らしいことですね。
紅茶をのむと緑茶よりもダイエットになるかも知れない実験
さらにもうひとつ、興味深い実験結果があります。
2017年に行われたカリフォルニア大学の実験(3)で、高脂肪・高糖質な食事を与えたマウスに①緑茶ポリフェノール②紅茶ポリフェノールも与えて脂肪が増える量がどのように変化するかを測定する、という内容です。
この実験で分かったことは、
・緑茶も紅茶も、脂肪が蓄積するのを抑える効果がある
・ただし摂取カロリー量に対して脂肪のつく量を抑えたのは、紅茶の方が大きく優れていた
という事。なかなか意外ですね。
研究チームの分析によると、この理由は「紅茶ポリフェノールを摂取した場合、腸内環境が大きく改善されていた」事ではないかと考察されました。ここでもやはり腸は大事ですね。
この実験で摂取したポリフェノールの量は、人間にすると「毎食後に緑茶or紅茶1杯分くらい」とのこと。生活に取り入れるには易しいかと思います。
紅茶ダイエットの注意点
ここでひとつ覚えておきたいのは、紅茶さえ飲めばどんな食事をしてもよいという訳ではない、という点です。
当たり前のことですが、
・摂取する総カロリー量が基準値よりも多い
・糖質や脂質が高い食事
・肉・油・精製された炭水化物が多く、野菜・魚・フルーツが少ない食事
・間食が多い
・運動量が少ない
こういった生活では、身体は肥満に向かっていきます。
筋肉量と基礎代謝が落ちて、腸内環境が乱れていれば、ヒトの身体は早く老化して脂肪が落ちづらくなっていきます。
紅茶ポリフェノールに出来ることにも限界があります。
まずはバランスのよい食生活と適度な運動を心がけて暮らし、加えて食事に一杯の紅茶を習慣に出来るといいですね。
紅茶ダイエットの効果的な飲み方
習慣にしやすく効果的な方法について。
①リーフティーではなくティーバッグを使う
紅茶を入れる、というとティーバッグではなくリーフを使った方がよい、とイメージされている方が多いようですが、毎日の習慣にするならティーバッグの方がいいです。
質が大きく劣ることはない・茶を用意できるまでの時間が早い・後片付けも早い、と良いこと尽くめです。
②砂糖・ミルクを使いすぎない
ストレートの紅茶はほぼカロリーゼロですが、砂糖やミルクを加えるとその分は摂取することになります。
また、ミルクを足すとポリフェノールの効果が下がるかもしれないという研究結果もあります。
どうしても好きで使いたい、というのであれば止めませんが、少なめを心掛けましょう。

紅茶ダイエットの効果的なタイミング
ポリフェノールには、全般的に「体内に貯蔵しておくことが出来ない」という特徴があるため毎日の習慣として少しずつ摂取し続けることが必要です。
そしてカフェイン量の問題から、1日に6~7杯を超えないように摂取したいところ。
紅茶のダイエット効果に期待するならば、飲むタイミングは「朝・昼・夕の食事とともに(または食後すぐ)1杯」ずつ、プラス「午後の休憩タイムに1回」が最も分かりやすくて良いかと思います。
ただし人によっては、カフェインの効果(入眠阻害など)が4~6時間つづくため夕食時だけは止めたほうがよいこともある、と思っています。カフェインに敏感な方は参考にどうぞ。
終わりに
紅茶でダイエット、いかがでしょうか。
ダイエット商品! と言うとどうしても「短期間で〇〇Kgおとす!」のイメージがありますね。
この数字のインパクトが強いほど正義、の印象をうけます。そして多くの場合、失敗またはリバウンドまでセットです。
「ダイエット効果」を謳う商品のおおくが「短期集中で重量をへらす」というのに対して、紅茶の飲用は「一生リバウンドしない、太りづらく健康的な身体」を目指す体質改善と思ったほうが良いでしょう。いい習慣づくりに役立つことができれば幸いです。
健康的に、今日もよいティータイムになりますように。

