セイロンティーはお好きでしょうか。
紅茶生産国の中でも、特にたくさんの産地に分かれているスリランカの紅茶。かなりの紅茶好きでないと、これらそれぞれの味を詳しく知ってはいないように思います。
セイロンティーの中では、自分は〇〇が好き。
〇〇には、こんなフードがよく合う。
とかの事を知っていると、茶葉を選ぶ際やカフェでの注文時に役立ちそうですね。
ざっくりと、ではありますがセイロンの産地それぞれの個性を紹介しておきましょう。
セイロンティーについて
セイロンティーと呼ばれる物は、全てスリランカ産の紅茶です。
この名称はスリランカの旧国名セイロンから。1948年にイギリスから自治領セイロンとして独立し、1972年にスリランカ共和国に改称。今は「スリランカ民主社会主義共和国」です。
“紅茶の父”と呼ばれるジェームス・テイラー(スコットランド出身)によって、1872年に製茶工場が作られる。
ここから徐々にセイロン紅茶の人気が高まり、18世紀末ごろには紅茶の一大産地となりました。
紅茶の国スリランカの大きさは面積約65,610㎢。北海道(約83,420㎢)の8割程度の島国。
この国内に複数の産地があるが、特に有名な5つの産地がファイブ・カインズと呼ばれる訳です。
以下でご紹介しましょう。
セイロンティーの5つの産地
セイロン・ファイブ・カインズ(セイロン5大産地)と呼ばれる特に有名な5つの産地について、簡単に解説します。
ディンブラ(Dimbulla)
スリランカ南西部のハイグロウン紅茶。
土壌と気象条件が特に良く、ディンブラはセイロンティーの王者とも称される。
バラまたは柑橘に近い高貴な香り、コクの深さ、キレの良い渋味が特徴です。
紅茶としてのバランスが良く、ストレートもミルクティーも◎。
標高: 約1,100~1,600m
味 : コクが深い ほのかな甘味と酸味、キレの良い渋味
水色: オレンジに近い、透明感のある真紅
香り: 紅茶らしい香り もしくはバラ・柑橘系
よく合うフード : スコーン、焼き菓子、サンドウィッチ
クォリティシーズン: 12~2月
ウバ(Uva)
スリランカ南東部、ミディアム〜ハイグロウンの紅茶。
ダージリン・キーマンと並ぶ世界三大銘茶の一つ。
ウバ茶は爽やかな香りと強い渋味、切れの良さが特徴です。
特に上質のものには「ウバフレーバー」と呼ばれるメントール香があり。
ミルクティーにするとコク深く香りが爽やかで、かつ後味の切れもよい紅茶ができます。
標高: 約1,200~1,800m
味 : コク深く渋味が特徴的
水色: オレンジ または赤に近いオレンジ
香り: メントール香(良質なほど強い)
よく合うフード : チョコレート
クォリティシーズン: 8月前後
ヌワラエリア(Nuwara Eliya)
スリランカで一番標高の高い産地のハイグロウン紅茶。
水色が淡く、セイロンティーのシャンパンとも呼ばれます。
コクと渋味が強く、後味のキレが良い。
緑茶や若葉のような香りがあり、上質のものには花のような甘い香りもある。
特に香りが際立つ季節のヌワラエリアは、ストレートティーで飲むのがオススメ。
普通の季節のものは、ミルクティーにするのもコクがあって良いです。
標高: 約1,800~2,000m
味 : 繊細だがコクがある 爽快な渋味
水色: 淡く、黄色に近いオレンジ
香り: ユーカリや若葉のような香り または花の甘い芳香
よく合うフード : 和菓子、ババロアやムース
クォリティシーズン: 1~2月
キャンディ(Kandy)
スリランカ中部、やや北にあるキャンディはセイロン紅茶発祥の地。
標高2000〜4000フィートのミディアムグロウンティーです。
渋みとコクのバランスが取れており、口当たりがまろやかで飲みやすい。
また、ほのかに感じられる甘みとモルトフレーバーが特徴。
クセがなくブレンドやアレンジティーに使われやすい。アイスティーのために選ばれることも多い紅茶です。
標高: 約600~1,200m
味 : 穏やか、クセがなく飲みやすい
水色: 明るい赤銅色 特に美しいと言われる
香り: ほのかに甘みを感じるモルトフレーバー
よく合うフード : 繊細な味の洋菓子、果実とクリームを使ったスイーツ
クォリティシーズン: なし
ルフナ(Ruhuna)
スリランカ南部のローグロウンティー。スリランカで最も多い生産量がある。
コク深く味わいが強いが、渋味はそれほどない。
ミルクティーに非常に向いています。
ルフナの茶葉を使ったティーソフトクリームはとても美味しいです!
標高: 200〜700m
味 : 濃厚で個性的、だが渋味は少なく飲みやすい
水色: 深い赤褐色
香り: ほのかな独特のスモーキーさ または黒蜜の甘い香り
よく合うフード : チーズケーキ、ドライフルーツ
クォリティシーズン: 2〜4月
その他の産地
ここ近年になって、もう2つの産地の名がつくようになりました。
合わせて「セイロン・セブン・カインズ(セイロン7大産地)」とも呼ばれます。
ウダプセラワ
スリランカ東部、キャンディとウバに挟まれた山地帯の東側の産地。
ミディアム〜ハイグロウンの紅茶。
かつては殆どがウバとされてきた産地だが、風味の違いから別れたようです。
ヌワラエリヤよりもややボディが強く、バラに近い優しい香りが特徴。
ストレートティーで飲むのがオススメ。
標高: 約1,300〜1,600m
味 : 繊細な渋味と甘味 ややボディがある
水色: オレンジに近い綺麗な赤色
香り: バラのような優しい香り
よく合うフード : フレッシュフルーツ
クォリティシーズン: 7〜9月 および、一部の地域では2月前後
サバラガムワ
スリランカ南部のローグロウン紅茶。
最近までルフナとされてきた産地だが、行政区の問題で別れたようです。
味のキャラクター性はルフナとほとんど同じ。
多くがCTC製法の茶葉で、ミルクティーによく使われる。
終わりに
セイロンティー、いかがでしょうか。
産地がたくさんあって、かつそれぞれが個性的。同じ国、それも北海道より小さな島国のなかで、これほど色々な茶が生まれるのはとても興味深いですね。
あなたにとって、お好みの味を探る手がかりになれれば幸いです。

