紅茶を入れる「水」のお話【硬度・空気・pH値】

紅茶について
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紅茶をつくる時、水にはどのくらい気を使っていますか?

「イギリスでは硬水だと聞いたことがある…」「買ってきたペットボトルの水の方が良いのでは…?」どちらもよく聞く意見ですが、本当に美味しい紅茶を作るためには惜しくも少しズレています。

ここでは、美味しい紅茶を作るためにも特に大事な要素の1つである「水」についてお話しします。

茶の抽出と水、意識するポイント3つ

紅茶の抽出にとって水の大事な点は次の3つ。

・ミネラルを適度に含む(硬度)
・空気(酸素)を多く含む
・pH値が8〜8.5(中性ややアルカリ性より)

順に解説していきましょう。

*硬度
水には1リットル中に溶けているミネラルの量(硬度)により軟水・硬水の区別があります。

・硬度120mg/l 以下 = 軟水
・硬度120mg/l 以上 = 硬水

硬水はミネラルを豊富に含み不足しがちな栄養素を補給できます。ただし硬度が高いほどに苦味と独特の香りが強く紅茶の抽出には向きません。
軟水と比較すると茶葉の持つ個性を引き出し切らず、淡白な味に仕上がります。これを良く言えば、クセを無くして飲みやすくしてくれる。この味わいが好みだという方もいるでしょう。

また、硬水は軟水よりもミルクティーを作るのに向いているとする説もあります。軟水でもミルクティーは美味しく作れますが、ミルクの種類によっては臭みが残る場合もあり。硬水の金属イオンはこの臭みを消して、味を引き締めてくれるのです。

ペットボトルの水はNG?

*空気の含有量
ペットボトルの水は、紅茶の抽出に向きません。なぜなら空気(酸素)を含む量が少ないから。汲みたての水道水のほうがずっと美味しい紅茶を淹れることができます。
抽出にこだわる紅茶専門店では、ケトルから激しく溢れるように水道水を汲むことで酸素を含ませ、それから沸かして使うほどです。

普段からの習慣で、どうしても買った水しか飲めないという方は、ペットボトルの水に空気を含ませる方法があります。
①キャップを開け、3,4割の水を先に出す
②キャップを閉じ、ボトルごと振って新鮮な空気と混ぜ合わせる

これによって、ただボトルから出しただけの水とは抽出の具合が歴然と変わります。

酸性か、アルカリ性か?

*pH値
pH値は8~8.5(中性・ややアルカリ性)までが許容範囲です。これよりも、

・pH値が上がる(強アルカリ性) =風味が落ちる
・pH値が上がる(強酸性) =色・味が薄くなる

どちらも茶葉本来の味を引き出すことができなくなってしまいます。

日本の水道水は、最高

新鮮さ、空気の含有量、硬度、pH値、安全性、経済的である事。

紅茶の抽出に向く、という観点から見て日本の水道水は、世界的に見ても最高水準です。この国に住んでいることに感謝して、今日も美味しい紅茶を頂きましょう。

終わりに

水を意識して紅茶を淹れる。
言葉にするとなんかプロっぽくてイイですね。

もしも、これまでに考えたことがなければ大チャンスです。
いつもの紅茶を作るときに、やってみてどのくらい味に変化が起こるか。どんな所が今までと違うのか。あなたの感覚を総動員して、よく観察してみましょう。

さらに良いティータイムになりますように。