英国式喫茶習慣、クリームティーとは【豆知識】

紅茶について
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「クリームティー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

単純に言葉から思いつくのは、紅茶にホイップクリームを浮かべたもの…?そういった伝統レシピはありませんが、これはウィンナーコーヒーに倣い「ウィンナーティー」と俗に呼ばれているようです。

クリームティーは商品やアレンジ方法の名前ではなく、ティータイムのスタイル(形式)のひとつです。紅茶好きとしては知っておきたい豆知識、ここで紹介しておきます。

アフタヌーン・ティーの一種、クリームティー

午後から夕方の時間、夜の観劇やオペラ鑑賞などの前に紅茶と軽食や菓子を摂って腹ごしらえをすることから始まったアフタヌーンティーの習慣。

クリームティーはそのひとつで、内容は “ミルクティー、スコーン、ジャム&クロテッドクリーム” のみ。大変シンプルなスタイルです。

イギリスのティータイムと言えば?

イギリスのティータイム、と聞いて思い浮かべるのはどんな風景でしょう。
装飾された磁器や銀製ティーポットの紅茶、金の縁取りの見事なティーカップ。3段スタンドに乗せられた、繊細なフードの数々。そんな贅沢なスタイルをイメージするかも知れません。
(参考:アフタヌーンティーとは?イギリスでの成り立ちと文化的背景)

しかしもはや、現代英国の人びとにとっての紅茶は生活の一部であり、日常の風景です。
「上品な話題を選ばなくては」「作法を完璧にしなければ」などと肩ひじを張るのは、高級ホテルのティールーム等以外では必要ありません。

気軽にいただけるクリームティーを提供するような気軽なお店に立ち寄って、土地ならではのクロテッドクリームとミルクティーを味わってみましょう。

クロテッドクリームとは?

クロテッドクリーム(Clotted cream)は、イギリスのデヴォン州とコーンウォール州で伝統的に生産されている乳製品です。
味はバターよりはさっぱりとしていて、生クリームよりはコクのある濃厚さです。

スコーンに乗せる以外には、パンケーキ・パン・クラッカーに塗ったり、煮込み料理の隠し味として使われます。


クロテッドクリーム(中沢乳業)

デヴォン州とコーンウォール州

酪農が盛んなデヴォン州やコーンウォール州の名産であるクロテッドクリームを、スコーンに乗せていただくクリームティー。「酪農地帯を眺めながら」もしくは「小さな漁港のそばの街中、ティールームに立ち寄って」クリームティーの時間を… というのは、イギリス田舎旅行の定番イベントです。
英国旅行の際には大都会ロンドンの有名店だけでなく、このような趣を楽しんでいただくのも、大変オススメです。

クロテッドクリームは、デヴォン州では「デヴォンシャークリーム」、コーンウォール州では「コーニッシュクリーム」とも呼ばれています。

スコーンの上に
クロテッドクリーム→ジャム の順で乗せる =デヴォン式
ジャム→クロテッドクリーム の順に乗せる =コーンウォール式

果たしてどちらがより美味しいのか…
MIF・MIAと同じく(参考:ミルクが先か、紅茶が先か?)、ここにもまた論争の種があります。気にせず両方試して、違いを楽しんでみましょう。


日本でクリームティーを体験するには?

少し調べてみたところ、日本にあるお店でこのセットを「クリームティー」として提供しているところはなかなか無いようです。私も百貨店の英国フェアの中で一度経験しましたが、その他の場所では見たことがありません。
スコーンを提供しているお店に入ったときに、一緒にミルクティーを頼んでみることで疑似的にクリームティーを楽しむのも良いでしょう。もしくは、ご自宅でお気に入りのミルクティーとスコーン・ジャム・クロテッドクリームを用意して近しい人達とお茶会を催してみるのもいいかも知れませんね。

終わりに

クリームティー、いかがでしょうか。

かなりレアですが、イギリスの文化に理解のあるお店では「クリームティー」を提供するところもあるみたいです。見つけたらぜひ試してみてくださいね。

また、英国人のスコーンと紅茶のいただき方については、少し私たちの思っている楽しみ方とは違うかも知れないです。またの機会にご紹介させていただきます。

良いティータイムになりますように。

今日のおやつ:

お好みスコーン20個・クロテッドクリーム付(パン工房そよ風)