ダージリンはどんな紅茶か。特徴、飲み方、合わせるフードを解説

紅茶について
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ダージリンティーは好きですか?

紅茶の産地の中で、最も有名なダージリン。
ストレートティーにこだわりを持つお店に入れば、まずメニューにあるはずです。

このダージリンティーは、紅茶の中でもどんなお茶か?
他のものとの違いやフードとの合わせ方について分かっておくと、より味わい深く楽しむことが出来ますね。

今回は、ダージリンティーについて少し詳しく解説させて頂きます。

ダージリンティーの産地について

「ダージリン地方」は、インドの東ヒマラヤ山麓の丘陵地帯です。
元の名前はチベット語の「ドルジェ・リン(金剛の地)」で、イギリスの植民地時代に呼びやすい名前にされたのがダージリンという訳ですね。

平均標高2,134mの高地。この斜面が茶樹の畑になっています。
日中の直射日光と夜の寒暖差で起こる霧によって、独特の香りと渋味をもつ茶になります。

また夏には茶樹につく害虫「ウンカ」が多く発生し、その吸汁と外的ストレスが茶の香気成分になんらか関与するらしい。

これらによって他の産地にはない、非常に特徴的な香りと味わいを持ったダージリンティーが生まれるのです。

ダージリンティーの生産と商品

ダージリンは、ウバ・キーマンと並ぶ世界三大銘茶の1つです。

「紅茶の産地と言えば?」と聞かれて真っ先に名前があがるくらいに有名ですね。
しかし意外なことに、ダージリンの茶葉は紅茶の全体生産量のうち1~2%しかありません。

市場に出回っている「ダージリンティー」の量は生産量よりも明らかに多いため、特徴の近いニセモノだったりダージリンを低割合で含むブレンドだったりする商品もあるようです。
つまりダージリンと名がつけば高く売れる、ということですね。

ダージリンティーの特徴

ダージリンは、1年に3回の収穫期があります。(春摘み・夏摘み・秋摘み)
この3回のうち、特に品質がよく量も多い(葉が大きい)のが、夏摘み=セカンドフラッシュです。

ダージリン・セカンドフラッシュ(夏摘み)

代表的なダージリンティー。最大の特徴は、芳醇な香りです。
みずみずしい果実の香りに例えられる、お馴染みの「マスカテル・フレーバー」です。

味わいは繊細な渋味とほのかな甘味。アッサムティーのようなコクの深さはありません。

「渋い」とはネガティブな表現のはずの言葉ですが、意識して飲めばすぐわかるでしょう。
ダージリンティーは、「渋味が美味さである」と教えてくれる茶です。

ちなみに… 紅茶を濃く抽出しすぎた時の苦汁味のことを、一般には「しぶい」と表現されることも多いですね。
この味は紅茶屋仲間の間では「エグい」または「エグ味」と呼んで区別しています。

ダージリン・ファーストフラッシュ(春摘み)

夏摘みと比べて量が少なくて高価です。
でもこれが特別美味しい、という訳ではありません。
その年の紅茶の出来を占う、ワインのボジョレーヌーヴォーみたいな意味合いのお茶と考えると良いかと。

また完全発酵させない製茶のため、夏摘みよりもあっさりした渋味で甘さが際立っています。
これが水出しアイスティーにすると非常に美味しいです。

ダージリン・オータムナル(秋摘み)

渋味がもっとも少なく、代わりにまろやかなコクと甘みのある優しい味わいのお茶です。
価格も上記2つより比較的優しめ。
また少量の砂糖・ミルクを加えても美味しくなる点もあり、ダージリンのイメージから少し離れていますね。

ダージリンティーの飲み方とアレンジ

ダージリンティーはあらゆる産地の中でも、もっともストレートティーで飲んでほしい紅茶です。

他の産地の紅茶とは一段レベルの違う、広がる香り。
ここに繊細な渋味とほのかな甘さが合わさり、茶の奥行きの深さを感じさせてくれる味わいです。

もしアレンジを加えるならば、オレンジを浮かべた「シャリマティー」か、マスカット果実を入れた「シェルパティー」がおすすめ。
またの機会にこれらのレシピも紹介します。

そして春摘み「ファーストフラッシュ」については、水出しアイスティーでも飲んでみて頂きたいところ。
苦味が抑えられつつ香りと甘みが強調され、爽やかな渋味も際立って実に美味しいアイスティーに仕上がります。
(参考:簡単で美味しいアイスティーの作り方2種)

ミルクティーに向かないダージリン(と、例外)

ダージリンティーにミルクを足すと、香りと渋味がボヤッとして特徴を感じづらくなります。
紅茶屋たちの間では、あまり歓迎されない飲み方です。

ただし、秋摘みの「オータムナル」だけは比較的ミルクティーにしても味の特徴を保ちます。
ダージリンもミルクティーも大好きだ! という方はぜひ試してみてください。

ダージリンティーとフードのペアリング

繊細に完成された香りと味わいのダージリンティー。
どのようなフードに合わせると、風味を活かしたペアリングにできるでしょうか。下記にまとめます。

マスカット、フレッシュなフルーツ

ダージリン(特にセカンドフラッシュ)は、みずみずしい果実の香り。
近い風味を持つフルーツと合わせると、調和してお互いの長所を強調する食べ合わせになります。

あずき・きな粉を使った和菓子

優しい甘さと少々の塩気が合わさる、和菓子との相性が抜群です。
特に桜餅とダージリンティーの組み合わせは、春に頂きたいティーとして毎年楽しみにしています。

塩おむすび、塩味のせんべい

ストレートのダージリンティーは「渋味・苦味・酸味」をバランスよく持っています。
これを補う味覚「塩味・旨味」をもったシンプルな塩おむすびと非常に相性がいいです。
また同じ理由で、おせんべいや塩のきいた大福なども実は好相性。

その他ダージリンティーと相性の良いフード

・フルーツを使ったゼリーやババロア
・甘さ控えめなシフォンケーキ
・クセの強くないチーズケーキ
・ショートケーキ
・アップルパイ
・白米
・うなぎの蒲焼

終わりに

ダージリンティー、いかがでしょうか。

紅茶専門店へ行って、「今日はすきっと渋いストレートティーが飲みたい!」
または気軽にカフェで、「ダージリンのペアリングに合いそうなフードが美味しそう!」
そんな時になど、思い出して試してみて頂けたら幸いです。

良きティータイムになりますように。